男性看護師が 台湾の天才「オードリー・タン」から学ぶこと。
こんにちは。
なすかわです。
本日読んだのはこちら。
オードリー・タン「デジタルのAI の未来を語る」
世界を震撼し続けている新型コロナウイルス。
台湾ではこれをうまく封じ込むことに成功しています。
そんな台湾ですが、デジタル担当閣僚として、新型コロナウイルス対策の中心的な役割を担ったのが、著書である「オードリー・タン氏」です。
本書では、タン氏がどのようにコロナ対策を推進したか、AIと社会の相互性といった観点から解説しています。
僕は本書を読んで、「なるほど、このように台湾はコロナを封じ込めたのだね。」と理解しました。
しかし、大事なのは、「なるほどー。」と理解するだけでなく、
これを僕の仕事や私生活にどう活かしていくか?ということでは無いかと思います。
今回は、本書の解説ではありません。
この本から得た知見を今後どのように生かしていくか ということをまとめてみたいと思います。
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①AI の立ち位置について
台湾では、マスクの買い占めや感染者のデータベース分析に、AIを活用しました。
AIと聞くと、よく「発達したAIが人類を滅ぼす」といったSFっぽい考えをする方がいます。
2,045年にはシンギュラリティ(AIが人類を上回る年)が起きるとまで言われています。
今後さらに発達していくとされるAIですが、僕たちはどのように付き合っていくべきなのでしょう?
タン氏は、シンギュラリティは起きないと断言しています。
また、人類にとって大切なことは、「AIはあくまでも人類を補助するツールである」であると主張しています。
AIがいくら発達しても、最終的な決定を行うのは我々人類です。
私たちは意見を出し合ったり、討論をすることができます。
AIにはない、「創造性」の部分です。
僕たちは、AIに仕事を投げるのではなく、AIに補助してもらいつつ、自分自身で創造し、より高いレベルに進んでいくことをするべきです。
医療の現場でのAI導入が話題です。
症状を入力するとAIが診察を行ってくれる、AIが薬剤の管理をしてくれる、など、様々な役割を期待されています。
まだ発展途上の分野であると思いますが、さらに発展していくことと思います。
これらの技術革新は素晴らしいものだと思います。
これらがさらに発達すれば、医療のレベルがさらに上がると思います。
問題は使い方だと思います。
便利なものができたからと言って、それに全て頼ってしまうのか。
それは違うと思います。
私たちは患者さんの生の声を聞いたり、表情や身体診察からアセスメントをします。
一部分ではAIに任せて仕事効率を図りつつ、
患者さんとの「対話」は機械に渡さず、私たち医療者が大事にするべきところではないかと思います。
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②青銀共創(せいぎんきょうそう)の考え方
台湾では、青銀共創の考え方が盛んです。
これは、青(若者)と銀(高齢者)が共同してクリエイトしていくというものです。
若者と、高齢者がお互いに学び合うのです。
高齢者は、若者からデジタルについて学び、
若者は高齢者から知恵や経験を学びます。
どちらも生きてきた時代背景が違うのですから、歩み寄ることでお互いに強い相乗効果を発揮します。
このように、自分とは別の価値観を受け入れる工夫 はとても重要だと思います。
世の中には、時に全く自分とは意見の違う人、なぜそんなことを考えるのか全く検討がつかない人がいるものです。
そんな時、「あの人は僕とは違うから。」と跳ね除けてしまうのと、
「ちょっと詳しく話を聞いてみよう。」と歩み寄るのでは、得るものが違うと思います。
その考えが正しいのか、間違っているのかではなく、
「そういう考えもあるんだね。」と知っておくことが重要ではないかと思います。
凝り固まった頭では創造性は生みません。
積極的に自分とは違う価値観を取り入れることが大事だと学びました。
だから、僕は継続して本を読み続けます。
それに加えて、今まではスルーしがちだった他職種との会話、自分が苦手だと思っていたスタッフとのコミュニケーションを意識してみようかなと思います。
きっと今までの自分にはなかった考えにたどり着き、新しい価値観にアップデートされることとなるでしょう。
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他にも、
・鶏婆(ジーボー)の考え方
・台湾の「マイノリティが多数派に意見すると、多数派は喜んで耳を傾ける」土壌があること
・台湾では、5Gはあえて田舎や離島の方から整備を進めている理由
など様々なことを学ぶことができました。
いい本に出会いました。
ぜひ皆様も読んでみてください。
ではまた!